「投資を始めたいけれど、毎月の生活でいっぱいいっぱいで元手がない」

20〜30代でこう感じている方は多いのではないでしょうか。実は、私もかつて同じ悩みを抱えていました。

結論から言うと、投資の前にやるべきは「固定費の見直し」です。私自身、3つの固定費を見直しただけで年間約20万円を捻出することに成功し、そのお金をそのまま投資に回しています。

この記事では、一人暮らしの私が実際に行った3つの見直し(スマホ・火災保険・自動車保険)と、削減できた具体的な金額を包み隠さず公開します。すべて自宅のネットだけで完結する、再現性の高い方法です。

なぜ投資の前に「固定費」を見直すべきなのか

「節約」と聞くと、食費を切り詰めたり、コンビニを我慢したりといった変動費の節約をイメージする方が多いと思います。

しかし、変動費の節約は精神的に疲れます。「今日もコンビニを我慢した」「外食を諦めた」という小さなストレスが日々積み重なり、長続きしないことがほとんどです。

一方、固定費は一度見直せば、その後は何もしなくても自動で節約効果が続きます。スマホを格安SIMに乗り換えれば、来月も再来月も自動的に通信費が下がります。我慢もストレスもいりません。

つまり固定費の見直しは、「ノーストレスで毎月安定して投資の元手を生み出す仕組み」なのです。

投資はあくまで「余裕資金」で行うのが鉄則。生活費を削って投資に回すのではなく、固定費を最適化して生まれた余剰を投資に回す。これが20〜30代から無理なく資産形成を始める王道だと、私は考えています。

【実例①】スマホ:ドコモ→格安SIMで月約8,600円削減

3つの中で最もインパクトが大きく、最も簡単に取り組めるのがスマホの見直しです。

私の通信費の変遷

利用キャリア月額料金
ドコモ(大手キャリア時代)約10,000円
mineo(マイそく・スタンダード1.5Mbps・10分かけ放題付き)2,200円
日本通信SIM(合理的みんなのプラン)※現在1,393円

ドコモ時代と比較すると、月額で約8,600円、年額にして約10万3,000円も削減できています。

mineoから日本通信SIMに乗り換えた理由

mineoでも十分満足していたのですが、スマホを買い替えたタイミングで「他社も試してみよう」と軽い気持ちで日本通信SIMに乗り換えました。

正直、使い勝手はmineoとほとんど変わりません。普段使い(SNS、地図アプリ、動画視聴、キャッシュレス決済)で困った場面はゼロです。

合理的みんなのプランは、月10GB+70分の無料通話または月3GBの追加データがついて1,390円。一人暮らしの通信用途には過不足なく、コスパが非常に高いプランだと感じています。

「乗り換えって難しそう」という不安について

私自身も最初は「店舗に行かないとダメなのでは」「設定が難しそう」と思っていました。しかし実際には、すべてスマホとパソコンだけで完結します。

  • MNP予約番号の取得:元のキャリアのマイページから数分
  • 新しいSIMの申し込み:オンラインフォームで10分程度
  • 開通設定:SIMが届いたら手順書通りに5分程度

通信障害もなく、電話番号も変わりません。ハードルは想像していたより遥かに低かったというのが実感です。

月8,600円の削減は、20年続ければ約206万円。これだけで新NISAのつみたて投資枠を毎月活用するインパクトがあります。

【実例②】火災保険:賃貸業者経由→自分で契約で年約6,500円削減

賃貸物件を借りるとき、不動産屋さんから「この火災保険に入ってください」と当然のように案内された経験はありませんか?

実は、この保険は自分で選んで契約することができます。法律上、加入が義務付けられているわけではなく、不動産業者が指定した保険会社で契約する義務もありません(ただし「火災保険への加入」自体は契約条件になっていることが多いので、別の保険を自分で選んで加入するという形になります)。

私の火災保険の比較

契約方法保険料主な補償内容
賃貸業者の提示プラン2年で20,000円(年換算10,000円)家財400万円/借家賠償1,500万円/個人賠償3億円
日新火災「お部屋を借りるときの保険」年3,500円家財50万円/借家人賠償2,000万円/個人賠償1億円

差額は年間約6,500円。一見地味ですが、契約期間が2年・4年と続けば数万円単位の差になります。

補償額が下がっても問題ないと判断した理由

賃貸業者プランの「家財400万円」と、日新火災の「家財50万円」を見て、「補償額が大幅に下がって大丈夫?」と思った方もいるかもしれません。

私が気にしていないのは、家財は最悪買い直せば済むからです。

一人暮らしで本当に高価な家財がどれだけあるでしょうか。テレビ、冷蔵庫、洗濯機、ベッド、PC、衣類……すべて買い直しても50万円あれば十分まかなえる人がほとんどです。

逆に重要なのは、

  • 借家人賠償(部屋を壊した・燃やしたときの大家さんへの賠償)
  • 個人賠償(階下への水漏れ、自転車事故などの賠償)

この2つは万が一のときに数千万円〜数億円単位の支払いが発生する可能性があるので、しっかり付けておく必要があります。日新火災のプランも借家人賠償2,000万円・個人賠償1億円があり、ここはしっかりカバーされています。

自分の生活実態に合った保険を、自分で選ぶ」——これが固定費見直しの本質です。

【実例③】自動車保険:代理店→ネット型で年約7万円削減

3つの中で1つあたりの削減幅が最大だったのが、自動車保険の見直しです。

私の自動車保険の比較

契約方法年額主な補償内容
代理店契約時代100,000円対人対物無制限/人身傷害3,000万円/車両保険あり/弁護士特約あり
チューリッヒ保険(ネット型)※現在30,290円対人対物無制限/人身傷害3,000万円/車両保険なし/弁護士特約あり

年間で約7万円の削減です。月額換算で約5,800円。これだけで新NISAのつみたて投資の元手として十分な金額になります。

補償内容で削ったのは「車両保険」だけ

代理店時代と比べて変えたのは、車両保険を外した点だけです。それ以外の対人対物・人身傷害・弁護士特約は同等の補償を維持しています。

私が車両保険を外した理由はシンプルで、「車が壊れたら自分で直すか買い替える」と決めているからです。年5万円以上の保険料を払い続けるより、その分を貯金や投資に回した方が、長期では確実にプラスになると判断しました(※ローン中の車や高級車では話が変わります。あくまで私の状況での選択です)。

ちなみに私の属性は、

  • 27歳・ゴールド免許・20等級・普通自動車・年間走行距離30,000km

という条件です。年齢や等級によって保険料は大きく変動しますので、一度自分の条件で見積もりを取ってみることをおすすめします。

ネット型自動車保険が安い理由

代理店型と補償内容がほぼ同じでなぜここまで安いのか。理由は「人件費・店舗コストが乗っていないから」です。

代理店型は店舗の維持費、担当者の人件費、紙の書類のやり取りといったコストが保険料に含まれています。一方、ネット型はそれらをすべて削ぎ落としているため、同じ補償でも保険料が安くなります。

「事故のときに対応してもらえるか不安」という声もありますが、現在の大手ネット型保険は事故対応専門のスタッフが24時間対応してくれるので、いざというときも代理店型と遜色ありません。

共通のメリット:すべて自宅のネットで完結する

3つの見直しに共通する大きなメリットが、すべて自宅からネットで契約・乗り換えができることです。

代理店や店舗で契約していた頃は、

  • 平日の夜や休日に予約を入れる
  • 店舗まで足を運ぶ
  • 担当者の話を1〜2時間聞く

という時間を、更新のたびに使っていました。これが地味にストレスでしたし、忙しい時期は更新を後回しにしてしまうこともありました。

ネット契約に切り替えてからは、スマホやPCで15〜30分あれば手続きが完了します。家計改善と同時に、貴重な休日の時間も取り戻すことができたのは、想像以上に大きな変化でした。

3つ合計で年間いくら浮いた?それを投資に回すと?

ここまでの3つの削減額を合計してみます。

項目年間削減額
スマホ(ドコモ→日本通信SIM)約103,000円
火災保険(賃貸業者→日新火災)約6,500円
自動車保険(代理店→チューリッヒ)約70,000円
合計約180,000円

年間で約18万円、月額にすると約1.5万円の余裕が生まれました。我慢も節約のストレスも一切なしで、です。

この削減額を新NISAで運用するとどうなる?

仮に毎月1.5万円を新NISAのつみたて投資枠で運用し、年率5%(全世界株式インデックスの長期平均的な水準)で20年間積み立てたとすると——

  • 元本:1.5万円 × 12ヶ月 × 20年 = 360万円
  • 運用後の資産:約617万円
  • 増えた分(運用益):約257万円

固定費の見直しだけで、20年後に260万円近い運用益を生み出す可能性があるということです。これが「節約は最強の投資」と言われる理由です。

※年率5%はあくまで過去の平均的な参考値であり、将来を保証するものではありません。

まとめ:今日からできるアクション

最後に、3つの見直しの取り組みやすさと削減インパクトの両面から、私のおすすめの優先順位をお伝えします。

  1. 【最優先】スマホの格安SIM乗り換え——インパクト大・ハードル低。誰でも今日から始められる
  2. 自動車保険のネット型乗り換え——削減額が大きい。車を持っているなら必ず見積もりを取るべき
  3. 火災保険の見直し——更新のタイミングが来たら自分で選ぶ。一人暮らしなら最低限の補償で十分

固定費の見直しは「一度やれば、効果が一生続く投資」です。生活の質を一切下げることなく、毎月の余剰資金が生まれ、その余剰がまた将来の資産を生み出してくれます。

投資を始めたいと感じている今こそ、まずは家計の固定費を見直してみてください。投資の元手は、節約から生まれます。


※本記事は筆者の実体験に基づく情報提供を目的としており、特定の金融商品・保険商品を推奨するものではありません。保険の補償内容や料金は契約条件により異なります。実際の契約にあたっては、各社の最新情報をご確認のうえ、ご自身の判断でお願いいたします。